国産針葉樹(間伐材)を使用した家具の制作・販売



ウッドワーク通信

発行:2004年09月15日

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1. ごあいさつ –事務局より–

 こんにちは。協同組合ウッドワークの室橋由佳里です。

味覚の秋が訪れ、梨や葡萄、栗の季節到来ですね。ちょっと涼しくなるだけで、食欲が出てくるのはなぜでしょうか?ついつい毎日、たらふく食べてしまっています(^-^)

さて、写真はある夏の終わり頃に撮った夕方の海です。辺りは薄暗くなり、太陽の光が雲を通して波を照らし、金色に輝いています。夏の終わりを告げるかのような色合いに感じました。こんな夕日を見るのは、しばらくないのかもしれません。

では、第15号のウッドワーク通信をご覧ください。

2. 森から・・・製品になるまで <第10回>

森づくりの第10回目は、「家具づくり⑤」です。

ウッドワークの家具は、全て手づくりです。「製作工程を見て、機械を使っているよ?」と疑問に思われるかもしれません。しかし、人が道具あるい は、機械を使い家具を作る行為も、手づくりになると考えます。機械だけの力で出来上がった家具は、機械に使われているだけです。機械あるいは、道具をどう 使いこなせるかが職人の業の見せ所です。その職人の一品一品に込められる気持ちが家具に表れ、温かみのある製品が出来上がるのです。

それでは、アームチェア座面の加工作業をご覧下さい。

① 座面の板に、脚の欠き取り(かきとり)をします。 ② このように、四角く脚の欠き取りをした後、ろくろ職人による、座面のえぐり作業をしてもらいます。えぐりをいれておくと、座り心地に差が出てくるので、大事な作業となります。
③ 座面の形を決めるため、墨つけをします。座面の丸さ加減がチェアの印象をがらりと変えます。 ④ 角張った座面を斜めにカットしています。この斜めにカットした部分というのは、座った時に太ももや膝の裏に当たる位置になります。
⑤ ③番で墨付けをした部分をバンドソーで落としてゆきます。 ⑥ 機械でカットした後は、カンナでならします。機械で削られた部材は、触り心地が悪いため、カンナで削ることにより、ゴツゴツとした触り心地が無くなります。
⑦ グライダーという機械を使用します。円を描くように細かい動きで削り取ります。この作業をすることで、座面に滑らかな曲線が作りだされます。 ⑧ 小さな「反りカンナ」で削ってゆきます。手で感触を確かめながら、削りとってゆきます。微妙な出っ張りを見逃しません。職人の業が光ります。
⑨ 座面の淵を丸く、仕上げます。人が触った時にいいなぁと感じてもらえる感触にするため、細かいところまで、丁寧に仕上げます。

特に椅子は、人が直接身体を預けるものです。手の感触で感じ、プラス身体で感じ取るため、他の家具と比べても一層強く気を配って制作しています。身体は、正直です。座った瞬間から自然と安らいでいることを感じるはずです。

3.「無垢材」のおはなし

無垢家具の「無垢」(むく)を最近よく耳にしますね。本当のところ、無垢ってなんだろう?と思っている人も多いのではないでしょうか?私自身、もう一度無垢について、勉強してみました。

私たちが言う「無垢材」とは、合板などいわゆる、張りものではないということです。辞書で「無垢」という言葉を調べてみると・・・
① けがれやまじりけのないこと。「純真~」(pure-ピュア)
② 表、裏、下着とも同色の無地の着物

無垢材の特性は・・・

木の持つ質感をそのままに、一本一本違う個性を味わうことができる魅力的な材です。
死に節やアテ(堅い節のような部分で狂いが大きい)、空洞などの大きな欠点は製作段階で取り除かれるものの、もともと水分を含んだ材は、家や家具となっ た後、乾燥することでやせたり、割れたりすることもあります。まず、製材は乾燥させてから使うことが大原則となり、また経年変化に対応する加工、施工を行 なう必要があります。その点で無垢材は加工しやすく、幅広く利用されるのです。
このように、無垢材は、さまざまな変化の起こる材料ではありますが、無垢材だからこそ得られる大きな魅力を持っているのです。

≪木の持つ呼吸機能≫
無垢の木のテーブルで食事をしているとき、味噌汁をこぼした。このとき、すぐにペーパーで拭き取らなかったら木はどうなりますか?これは、モノとの対話であり、きちんとした生活習慣を育む原点のひとつだと言われています。
例えば、ウレタン塗装仕上げのテーブルは、こぼして時間が経っても染み込まずシミになりません。でも、無垢材に植物性オイル仕上げはどうでしょうか?そ の瞬間、汁が弾いたとしてもそのままにしておけば、染み込んであとが付きます。木の呼吸を妨げないような仕上げをしているからです。テーブルは、時が経つ につれ、少しずつ色味が増してゆきます。シミのあとも気にならず、それもまた無垢材の持つ魅力と言えるでしょう。
また、無垢材で制作する家具はメンテナンスがしやすいように、最後の仕上げも自然素材にこだわります。人にも木にもやさしい、植物性オイルを使用します。無垢材でつくられた家具は、住環境に自然の安らぎを与え、様々な効用で家族の健康を守ります。

≪触るとわかるよ≫
木の床には、もともと生物で細胞からできているという人間と近い素材だからでしょうか、ついつい座ってしまう気楽さ、快適さがあります。汚れても表面を カンナや鑢(やすり)で削りとれば、もう一度美しく蘇ります。木目や色合い、硬さや香りは人間の五感に適度な刺激を与えます。
無垢の素材は、表面を見ただけでは分からないかもしれませんが、触るとその特色がよく分かります。

≪木と健康≫
木は、目にやさしいと言われています。木材の色合いや木目、光沢は樹種によって異なります。樹種ごとに細胞構造が違うため、細胞の凸凹で反射します。木 材の光は眩しさがなく、目にやさしいのです。針葉樹の年輪、柾目を見ると、一見規則的ですが、気候や日照りなどの生育条件で年輪の巾は広くなったり、狭く なったり不規則です。板目は円錐曲線、直線が入り交ざり、複雑な木目模様は、人々に自然らしさや心地よさを感じさせます。柾目の模様の間隔や太さが一定で あると、目がちらつき、落ち着かない気持ちになります。しかし、板目のような年輪の輪郭が複雑な円錐曲線からなる独特な模様は、安らぎを与えてくれます。 海の波と同じで、みな同じ波だったら何も感じないでしょう。色々な形の波があるから、見ていて癒されるのだろうと思います。

無垢について、もう少し皆様にお伝えしたいと思います。次回をお楽しみに。

4. 終わりに・・・今月の一言

ご愛読いただきましてありがとうございます。ウッドワーク通信の発行が大変遅くなり申し訳ありません。(泣)今後とも変わらず、ご愛読くださいますようお願いいたします。

9月に入った途端、涼しい気候に変化を遂げ、秋だな~と感じている今日この頃、周囲の景色を見ていると、ススキが風で揺れ、コオロギの音色が響 きます。味覚の秋!とばかりに美味しいものが目につきますね。また、これからのシーズンといえば紅葉ですよね!秋の森には、魅力いっぱいの癒しがありま す。散策するのも、気持ちがよいですよ。お出かけになってはいかがですか?

それでは、次号のウッドワーク通信をお楽しみに!!

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