国産針葉樹を使用した家具の制作・販売



ウッドワーク通信

発行:2004年11月10日

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1. ごあいさつ –事務局より–

こんにちは。協同組合ウッドワークの室橋由佳里です。

今年は、なんといっても記録的な大型台風が印象的になりそうです。どうして日本列島をうまい具合に通過するのか不思議ですね。そして、今も尚、 余震が続いている、新潟中越地震です。幸いにも、私たちの地域では、大きな被害もなくすみましたが、被災者の皆様には、一刻も早い復興を祈っております。

では、第16号のウッドワーク通信をご覧ください。

2. 森から・・・製品になるまで <第11回>

森づくりの第11回目は、「家具づくり⑥」です。それでは、アームチェア仕上げ作業になります。まずは写真にて仕上げ作業をご覧下さい。

①サンダーで脚部をすべすべな触り心地に仕上げてゆきます。 ②もっと細かいやすりペーパーで仕上げます。
③脚部とヌキの組立作業です。ボンドを付けて、カナヅチで叩きます。ホゾ組と言って家具の作りとして一番丈夫で長持ちします。 ④クランプという道具で、脚部とヌキをしっかり固定させてボンドが固まるのを待ちます。
⑤脚部と同じように、背もたれや肘つき部材、座面部材を組み合わせてゆきます。 ⑥椅子の組立が完成すると、最後のヤスリがけでチェックをします。それから植物性オイルで仕上げに入ります。

 無公害の植物性オイルで、健康に害を及ぼさないものを使用しています。一度目は、オイルを塗るというよりは、染み込ませるようにハケで塗ります。二度目は、とろみのあるワックスで塗ります。艶がでてすべすべな触り心地に仕上がります。

という作業を経て、堂々完成です!

3.「無垢材」のおはなし-その2-

前回に引き続き、「無垢」についてお話しをします。

≪臭覚について≫
心地よい木の香りには、気分を爽快にする不思議な力があります。森の中に入ると、独特なにおいを嗅いだことがあると思います。このにおいは、「フィトン チッド」と呼ばれており、精油成分によるもので、ストレスを解消し、気分を爽快にする力があります。木のにおいを適量与えることにより、眠っている人体に ある影響を与えてくれるそうです。

① 現れるa波が平均20%~30%も増加する。
② 疲労回復が早い
③ ストレスによる発汗減少
④ 血圧の低下
⑤ 脈拍数の安定

これら全てにおいて、効果が実証されているようです。香りによって及ぼす影響は、大きいようですね。

≪触覚について≫
木材には、心地よい触感があります。それは、乾いた感じ、温かい感じ、硬くもなく柔らかくもない感じ、滑らかでも粗くもない感じです。木材は、全てこの触感が心地よさとして表れています。

≪湿度調整機能について≫
吸湿や放湿をすることにより、室内の空気をコントロールしてくれます。湿りすぎず、乾きすぎず、快適な室内環境をつくります。

≪温度調整機能について≫
冬の寒い日でも、木の椅子(特に針葉樹)に座ると、ひやっとすることはほとんどありません。体温が木に伝わり暖まります。椅子から離れた後も、人のぬくもり感は残り、温度を保とうとします。じわ~と温まり冷めにくいようです。

≪ダニや微生物の増繁殖をおさえる≫
木の床は、ダニの増繁殖をおさえます。ダニ類は、皮膚炎やアレルギー疾患などの引き金となり、身体に悪い影響を及ぼします。ダニは、湿度70%以下にな ると激減します。ダニの栄養源となるホコリ、チリが固まりにくいことから繁殖を抑える効果をもっています。特に桧、杉のにおいには、ダニ類の繁殖を抑制す る効果があるそうです。

≪健康について≫
木造住宅は、湿度や温度を調整することなどから、住み心地のよい環境をつくります。建築構造材は、住み人の健康と深い関わりがあります。例えば、子供や 先生は一日のほとんどを学校で過ごします。建築構造材により、さまざまな影響を受けています。実際に調査されているもので、インフルエンザによる学級・学 校閉鎖は、鉄筋コンクリート校舎が木造校舎の約2倍だそうです。「木」は、常に呼吸をしています。湿気の多い日は水分を吸収し、乾燥している日は、水分を 放出して湿度を一定に保とうとします。
具体的に調査されていることは、10.5cm角の杉一本で、2.05本程度の水分を含みます。この内0.5~1本分が外気の温度によって自由に出入りするそうです。無垢木材は、このエアコン機能が備わっていることになります。

住宅の建築物だけではなく、無垢家具を置くだけで、部屋の空気が健康な空気へと変えてくれるんですね。目の保養や香り、触り心地だけではなく、私たち人間の健康にも、大きな影響を与えていることがわかりました。

4. 終わりに・・・今月の一言

 ご愛読いただきましてありがとうございます。

さて、NPOかみえちご山里ファン倶楽部の行事に参加していました田植え!稲の生長ぶりは、どうなったのでしょうか?
9月の下旬、曇り空の下で、今にも雨がポツリと当たりそうな天気のなか行いました。自分たちの棚田へ向かう途中、無農薬の稲はどんな風に育ってくれたの か楽しみな反面、不安ながらに向かっていました。自分たちの手で稲を植え、そして稲を刈ることができる楽しみは、なんともいえない気持ちです。

棚田へ着いてびっくりしました。立派な稲の穂ができていて、触ると重みを感じます。前日に雨が降ったようで、田んぼの中はぐちゃぐちゃとぬかるんでいま したが、足をとられながらも稲刈り作業に没頭しました。昔の人々は、全て手作業だったとことを思うと、すごいなぁと改めて感じました。

汗をかいて働いたあとの水は、最高においしかったですよ。それでは、次号のウッドワーク通信をお楽しみに!!

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