国産針葉樹を使用した家具の制作・販売



納品・施工事例

信 様

ウッドワークがプロデュースした、地域材産地認証スギ使用、FSC®桧材使用の料理店「信」。落ち着いた雰囲気のなか食事を楽しめるお店です。

ヒノキの柱と格子建具だけの質素な入り口です。
外観は濃いグレーの壁で、木の自然な色合いを引き立てています。

 

 

 

カウンターに4脚の椅子が並び、「信」にしかないオリジナルのデザインです。
三重県産のFSC®桧材を使い、背もたれはお店のコンセプトに合わせた千本格子で、リュウガンという材を使っています。リュウガンは、上越地域産の屋敷林に 生えている材で、あまり使い道がなく利用されていませんでした。しかし、自然な赤みが素敵で、ウッドワークでは家具の つまみやチェアのアクセントの補強などに活用しています。お知りが痛くならないように、座面は綿の布張りで補っています。

 

建具は、地元の杉使用、うずくリと言い(「洗出し」とも言います。)ブラシで木を擦り木目を浮き立たせる技術です。綺麗な木目がはっきりと出ます。万本格子や千本格子と言い、一枚板の木目、木本来の形がそのまま出てきます。

 

テーブルは、FSC®桧材使用、デザインのポイントとしては、天板と脚のつぎ手を「あられ」にしたところです。昔の指物師のように、木を差し合わせて作った机、箱、たんすなどの技術と同じく、テーブルにも生かしました。

 

この一輪挿しは、150年前の竹で作りました。桑取谷という、山深い里の民家で、長い間囲炉裏の上でいぶされ、色味と艶がいい具合に出ています。壁はワラ入り珪藻土左官仕上げで、50年の経歴を持っている職人さんからやって頂きました。

 

FSC®桧材使用、カウンターの特徴は、ギザギザに角張った天板、脚です。蝶々のような形をしているものは千切り(ちぎり)といって、これははぎ目部分に はめ込んで、補強と同時にデザイン的な効果を持たせた処理です。ちなみに千切りは、先ほどご紹介したリュウガンで作られています。

 

玄関の石の隙間には、苔を敷き、風情あるものに仕上がりました。苔は、米山木工所の庭から取ってきたものです。何年もの月日をかけて、育ってきた苔は、味わい深い色味となっています。

 

2階は、3部屋に建具で仕切られ個室感覚で使用できます。

 

産地認証スギ使用の建具には、小林康生さんが一枚ずつ漉いた越後門出和紙が使われています。刈羽郡高柳町門出というところで作られ、地元で産出されるコウゾを使い、昔ながらの漉き方で出来ている和紙です。

 

 

 

店舗工事に伴い、ウッドワークから総監督として、米山木工所の米山さんが務めました。

「監督として細かい気配りは必要です。常に先を読んでおかないとうまくいかないですし、正直、改装は解体してみないとわからない部分があります。設計者のイメージをどううまく見せるか・納めるかを考え、指示を出す事が私の役目だと思います。」

また、設計は「杣事務所」が行いました。
杣事務所は、地域産材活用の店舗のみを設計しています。

お店の住所は、下記の通りです。

料理店「信」(しん)
上越市西本町4-2-1 TEL:025-544-7055 FAX:025-544-7055
営業時間:午後17:30~22:00

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