国産針葉樹を使用した家具の制作・販売



ウッドワーク通信

発行:2004年07月30日

□■□■□■□■□協同組合ウッドワーク メールマガジン■□■□■□■□
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1. ごあいさつ –事務局より–

 こんにちは。協同組合ウッドワークの室橋由佳里です。

真っ青な空に真っ青な海は、これぞ夏の青!と感じるほど、鮮やかな色合いです。毎日のように、鳶やウミネコの飛ぶ姿を目にしますが、とても気持ち良さそうで、小さい頃には「鳥になりたいなぁ」とよく思ったものです。
夏といえば・・・海水浴、カキ氷、スイカ、花火や風鈴などさまざまなものを思い浮かぶと思います。その中でも、一度は体験したことありませんか?夏の風 物詩である、スイカ(西瓜)割り!西瓜は、中国の西域から伝播されたところからついたものです。日本の江戸時代の書物には、「水瓜」という名で記されてい たそうです。

水という漢字のとおり、西瓜のほとんどが水分です。利尿作用のある西瓜は、むくみや高血圧などを改善し、エネルギー転換が速やかなので、夏の疲れた身体には、とても有効です。 この夏は、西瓜を食べて癒されようかな。

2. 森から・・・製品になるまで <第9回>

森づくりの第9回目は、「家具づくり④」です。前回に引き続き、アームチェアの肘部材加工からの作業です。

①バンドソーで背もたれ部材を加工します。 ②背もたれ部材の角を丸くするため、反りカンナで削ります。
反りカンナとは、その名のとおり、カンナが反っています。家具では主に湾曲したアームの肘や座面の掘り込みなどの細かな所を削る優れものです。昔は、桶やお盆の掘り込みに反りカンナを使用していたそうです。
③サンドペーパーで仕上げます。サンドペーパーで仕上げることで、木の質感を高め、しっとりとした手触りになります。 ④座面部材の加工に入ります。ちょうど節埋めの作業を行う所があるので、まずは節埋めからのスタートになります。「抜節」(ある いは「死節」)といい、節として機能しておらず、抜けている状態のことを言います。抜節を削り、貫通しない程度に穴を空けます。通常、他の部材でも同様に 行っています。
⑤小枝を鉛筆削りのように先を尖らせます。小枝は、それぞれ職人が山へ行き、杉の小枝を拾ってきます。杉家具には、同じ杉の小枝が1番です。 ⑥空けた穴に、ボンドを塗ります。
⑦小枝を差し込み、座面と平らになるよう、のこぎりで切り落とします。 ⑧抜けていた節が新しく生まれ変わりました。これで、二度と抜け落ちることはありません。抜節があることで、捨てられていた材も、この方法により、十分に使えます。ウッドワークの職人は、この作業がかかせません。抜節があるからといって、決して悪い材ではないのです

3. 最新情報だよ!

千葉県にお住まいのお客様にご購入頂いた産地認証スギを利用した家具たちをご紹介します。

● キャビネット (幅400 奥行400 高さ610)

  キャビネットは、3段式の引き出しが備え付けられています。スライドレール使用なので、スムーズな動きで、引き出せます。教科書やファイルなど重量のある ものでも耐えられる作りです。机の下だけに置くのではなく、キャスター付きのキャビネットは、どこへでも移動可能です。

 つまみは、リョウガンを使いました。リョウガンは、ウッドワーク製品に使われているお馴染みのもので、上越地域の屋敷林に生えている堅木です。自然の赤色がアクセントとして、家具をさらに引き立たせています。

● 本棚 (幅780 奥行20 高さ2020)

B5サイズの教科書や文庫本を収納できる本棚です。ロフトへ続く階段と壁の間に備え付けた本棚は、邪魔にならないようにうまく納まりました。高 さが2mもあるので、家の中に天然の木が立っているかのように見えます。杉の赤身、白太のコントラストや節の模様を見ているだけで、ここまで育ってきた杉 の生命を感じられます。

● コートハンガー (幅450 奥行450 高さ1700)

コートハンガーは、子供が使える高さにするため、掛ける棒の位置を上部だけに備え付けるのではなく、下部にも付けています。棒の丸み(25㎜ φ)は、ろくろ職人の手業により、織り込まれています。やさしい質感が出ていて、クリスマスツリーのような面白いものとなりました。

自分専用の場所にランドセルや帽子を掛けている様子です。

4. 終わりに・・・今月の一言

ご愛読いただきましてありがとうございます。

 ますます、暑くなり夏バテしていませんか?毎日の健康管理は、かかせませんね。夏の事務所は、海風が気持ちよく、波の音につられてお昼寝がしたくなります。
事務所の床は、杉材を使っています。やわらかな素材と温かみのある杉材は、足の当たりを心地よくさせます。夏の間は、素足が気持ちよいですよ。床は、硬くて丈夫な方がいいと思われがちですが、杉のようなやわらかなやさしい素材は、癒しを与えてくれるように感じます。

写真は、ウッドワーク事務所のキッチンです。生活観があるでしょう?!青い梅は、先月、木からもいだもので、自家製梅干を漬けるため、干している様子です。あまりの甘い香りについつい食べてしまいそうになります。今は梅酢につけ、いい色合いになってきています。。

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